外気浴の正しい整い方ガイド|休み方・仕上げ方のコツ

外気浴の正しい整い方ガイド|休み方・仕上げ方のコツ

外気浴の正しい整い方は、「水を拭く⇒椅子を選ぶ⇒姿勢・呼吸を正す⇒整う」という単純なものです。一方で、整う感覚がいまいちわからないという方もいるため、サウナをより楽しめるよう正しい休み方・仕上げ方を覚えておくと安心かもしれません。

今回は「外気浴の正しい整い方ガイド」をテーマに、休み方・仕上げ方のコツ、初心者が気になるQ&Aまでわかりやすく解説します。みなさんも一緒に、外気浴に挑戦してみませんか?

はるまる

「外気浴の手順・方法」を知ることで、サウナがもっと楽しくなるはずです。

ぴちどん

私もみなさんと一緒に、ゆっくり学んでいきます。

当記事は、温泉ソムリエ×サウナ・スパ健康アドバイザー×ライター歴12年の筆者の経験や調査をもとにまとめています。参考文献は、記事末に掲載中です。

目次

外気浴で整うと身体はどうなる?

外気浴

“ととのい”に欠かせないのが、外気浴という「日常にはない超開放的な環境」です。外気浴のように自然の中で裸になる機会は滅多にないからこそ、私たちの身体にとってポジティブな刺激となります。

外気浴に入ると起こる心身の変化
  • 収縮した血管が拡張して血流が安定する
  • 瞬時に自律神経(副交感神経)が優位になる
  • 深部体温が戻って緊張から解放される
  • 脳内物質が分泌される

初心者の方はまず、外気浴で整うと「身体の中で何が起こるのか」を理解するところから始めてみるのが安心かもしれません。

収縮した血管が拡張して血流が安定する

外気浴で整うと、体内では次のような指令が飛び交います。

  1. 指令1:危機は去った!直ちに血管を解き放て!
  2. 指令2:全身の末端まで血流を届けるのだ!
  3. 指令3:お疲れさん!各自、休め!

サウナ・水風呂で危機的な状況から脱すると、身体は「もう安心だ……」と判断します。これにより、一時的に収縮していた血管が再び拡張。波のように押し寄せる血流に乗り、普段は滞りやすい細胞の隅々・末梢の血管まで栄養と酸素が届けられるのです。

外気浴中に「なぜか暖かい」「まったく寒くない」と感じるのは、そうした血行の再活性化が主な理由です。

瞬時に自律神経(副交感神経)が優位になる

外気浴での休憩は、自律神経を劇的に切り替えてくれます。

具体的には、極限の緊張(サウナ・水風呂)でアクセルを踏みっぱなしだった状態から抜け出すことで、ブレーキ役の副交感神経が優位になります。お昼寝前の安堵感とランニング後のような高揚感が同居する“自律神経の共存”こそが、“ととのい”の正体です。

外気浴による自律神経の切り替えは、脳を強制的に思考停止させ、マインドフルネス状態に導いてくれるのが特徴です。

深部体温が戻って緊張から解放される

身体の芯の体温「深部体温」の正常化もまた、整うために欠かせないピースです。

「サウナ⇒水風呂⇒外気浴」により、深部体温は上がって下がって戻ることを繰り返します。途中、脳の血流が15~20%ほど増加し、「脳のゴミ」がリセットされやすくなります。

現代人は「脳のアイドリング」と呼ばれる、DMN(デフォルトモードネットワーク)が常に脳を疲弊させているため、強制的に遮断するのがおすすめです。

脳内物質が分泌される

サウナ・水風呂を経て外気浴を行うと、次のような脳内物質が分泌されます。

受動的なホルモン能動的なホルモン
エンドルフィン
(天然の鎮痛剤)
アドレナリン
(闘争・逃走ホルモン)
オキシトシン
(愛のホルモン)
ノルアドレナリン
(闘争・逃走ホルモン)
セロトニン
(幸せホルモン)
ドーパミン
(やる気スイッチ)

具体的には、快楽物質のエンドルフィンや幸福物質のドーパミンなどです。

ある研究では「短時間のサウナは、ストレスホルモンのコルチゾールを減少させ、テストステロンを増加させる」という結果も出ています。一部で「長時間のサウナは、生殖機能を低下させる」との指摘がある一方、利用を控えれば一定期間で回復するとも報告されているため、過度な心配は不要です。

まずは、外気浴をうまく取り入れ、無理をしないことが大切です。

なお、具体的な外気浴の種類一覧・効果効能は、次の記事で解説しています。

外気浴の正しい整い方ガイド

次に、外気浴の正しい整い方ガイドを解説します。ここでまとめる一連の流れは、初心者が“ととのい”やすくなるために必要なステップです。

外気浴の5つのステップ
  • STEP1.水を拭き取って外気浴で整う
  • STEP2.椅子(チェア・ベッド)を選ぶ
  • STEP3.力を抜いた姿勢で休む
  • STEP4.落ち着いた呼吸で仕上げる
  • STEP5.“ととのい”を味わう

それぞれの流れに沿って実行するだけで、整うための土台が完成するでしょう。

STEP1.水を拭き取って外気浴で整う

外気浴で整う直前、最も大切なのが「身体の水を拭き取ること」です。

水が付着したままだと、水分が蒸発するときに熱を奪う「気化熱」が発生し、体温の安定を邪魔してしまいます。また、水を拭き取ったほうが、外気浴本来のうららかさがダイレクトに伝わり、温冷交代浴がスムーズになります。

何より、椅子を汚さないためのマナーとして欠かせません。

必要に応じて、サウナグッズも使用するとより快適です。

■「グッズの使い方」記事は準備中

STEP2.椅子(チェア・ベッド)を選ぶ

外気浴で最大限に整うためには、ただ座るよりも寝そべるのがベストです。

温浴施設によって置かれている椅子は、角度が固定されているアディロンダックチェアや角度を調整できるリクライニングチェアが定番ですが、寝転がるならインフィニティチェアが理想です。横になると筋肉がゆるみ、重力による血流への負荷も最小限にできます。

場合によっては特殊な椅子もありますが、頭から手足までが一直線になることを意識するとより整いやすくなります。

もちろん、椅子の角度はフルフラットでなくても問題ありません。個人的には、定山渓温泉「休日ビルヂング」で味わったハンギングチェアの浮遊感も癖になりそうな感覚でした。

STEP3.力を抜いた姿勢で休む

外気浴の姿勢では、極限まで脱力すると身体が「浮いている」あるいは「沈み込んでいく」ような不思議な浮遊感が味わえます。

視界を遮断して感覚を研ぎ澄ませるだけで、重力からの解放をより感じられるはずです。

独特の浮遊感は、自律神経が調整された証拠。「もう一度1セットやりたい」と自然に思えるまで、多幸感に身を委ねてみてください。

STEP4.落ち着いた呼吸で仕上げる

外気浴の呼吸では、目を閉じて瞑想すると「そよ風の気持ち良さ」や「日差しの心地良さ」に包まれているような安堵感が押し寄せるはずです。

自分の鼓動に耳を澄ませると、余計な思考も強制的に停止できます。

特有の安堵感は、極度の緊張状態から解放された落差によって生まれます。サウナ・水風呂で交感神経を刺激すればするほど、外気浴で副交感神経に切り替わったときの衝撃が凄まじいです。

STEP5.“ととのい”を味わう

ここまで、お疲れ様でした。

お風呂・シャワーから「サウナ⇒水風呂⇒外気浴」と順調に進んできたみなさんは、もう“ととのい”の達人です。コンディションによって整えない日があっても、心配はいりません。温冷交代浴の流れさえ守っていれば誰でも整えます。

無理に整おうとする必要もありません。

自分なりのサイクルを見つけるのが、“ととのい”への近道です。ルーティンは人それぞれ。自分に合ったやり方を追求することが「あなたのサ道」となります。

あわせて、サウナ・水風呂・外気浴の整い方&入り方の全体像を把握したい方は、次の記事も一緒にチェックしてみませんか?

外気浴での休み方・仕上げ方のコツ

次に、外気浴での休み方・仕上げ方のコツを解説します。ここでまとめるポイントは、初心者がより安定して整えるようになるためのノウハウです。

外気浴で失敗しないためのポイント
  • 初心者でも整える外気浴の適温を見つける
  • 動線はできる限り「最短距離」を目指す
  • 内気浴によって涼みすぎを防止する
  • バスローブで体感温度を調整する

そこまで敏感になる必要はありませんが、念のため留意しておいてはいかがでしょうか。

初心者でも整える外気浴の適温を見つける

サウナ初心者の方は、まず自分が整える外気浴の適温を見極めておくと安心です。

外気浴が暑すぎたり寒すぎたりすると、集中が途切れて整えなくなることがあるため、体質に合う適正温度に身を置くことが大切です。気温は人間の力ではどうにもなりませんが、春夏秋冬といった季節を意識すると比較的整いやすくなります。

理想は20℃前後。夏は日当たり、冬は風通しにも注目。

動線はできる限り「最短距離」を目指す

“ととのい”の動線は、最短距離で行えるかどうかがターニングポイント。

サウナ界隈では、よく「動線は5~10歩以内」が目標とされ、サウナ・水風呂・外気浴をいかにノンストップで済ませられるかが大切といわれています。サウナから水風呂、外気浴までは1~2分以内で完結させるのが理想です。

温冷交代浴による数分間の高低差が、整うための分かれ道といっても過言ではありません。

焦って転ばないようご注意ください。周りを見てから動きましょう。

内気浴によって涼みすぎを防止する

外で涼みすぎると、せっかく温まった身体が冷めて整えなくなることがあるため、ご注意ください。

もし室外が涼しそうな場合は、室内での内気浴も試してみましょう。

内気浴は、外気温を気にせずゆっくりと血圧・心拍数を落ち着かせられ、涼みすぎを防げます。夏場は大丈夫でも、冬場は中で休憩したほうが“ととのい”やすいです。

バスローブで体感温度を調整する

外気浴で安定して整うためには、バスローブを着用するのもありです。

バスローブは、別名「着るバスタオル」と呼ばれる着衣で、温まった身体を冷まさずに外気浴できます。

バスローブありバスローブなし
身体が温かくなりやすい身体が冷たくなりやすい
安定して整える可能性がある極限まで整える可能性がある
優雅なひとときを味わえる自然との一体感を得られる

一般的なサウナ施設でバスローブを使用している方はあまり見かけませんが、一着あると心強いかもしれません。特に、極端な暑さや寒さに弱い方ほど、持参をご検討ください。一部、使用禁止の場合もあるため、一度確認してから着用しましょう。

はるまる

外気浴での瞑想状態は、サウナフルネスといいます。

ぴちどん

サウナフルネスは、サウナとマインドフルネスを組み合わせた造語で、肉体内部に意識を向けて精神統一するためのものです。

外気浴後の理想的な動線

「外気浴で整った後はどうするの?」と不安な方は、外気浴後の理想的な動線も把握しておくと安心です。ここでまとめる行動で、“ととのい”具合が左右されます。

外気浴の次のプロセス
  • 同じ工程を2~3セット繰り返す
  • 各セット毎に水分補給を行う
  • 休憩スペースで整う

初心者も熟練者も、外気浴からサウナ・水風呂までは滞りなく行うことが大切です。“ととのい”を迎えるまで集中を切らさないよう、動線を意識した動きが求められます。

同じ工程を2~3セット繰り返す

外気浴をやめたら、「サウナ・水風呂・外気浴」を1セットとして同じ工程を2~3セット繰り返してください。

1セット目で整った場合は何セットも続ける必要はありませんが、2~3セット目もしくは4~5セット目まで続けたほうが“ととのい”やすくなります。なお、連続で温冷交代浴を行う場合は、必ず各セットの合間に水分補給を行うことが大切です。

立ちくらみ・ふらつき・めまいを感じた場合は、十分な休憩を挟み、水分を補給してから行うようにしましょう。

各セット毎に水分補給を行う

何度かセットを繰り返す場合は、各セット毎に水分補給を行うことが求められます。

タイミングは、「外気浴が終わった後」もしくは「次のセットを始める前」が最適です。どれくらいの量を摂取するかに決まりはありませんが、コップ1~2杯分が適量とされています。

お茶やスポーツドリンク、ミネラルウォーターがおすすめです。

休憩スペースで整う

何セットか繰り返して整ったら、浴室を出て休憩スペースへ……。

休憩所には、仮眠室や食事処が併設されていることがあります。温冷交代浴でふわふわした状態のまま、うたた寝をしたりご飯をいただいたりするのも醍醐味の1つです。

中には、ゲームコーナーやコミックコーナー、マッサージチェアを完備した健康ランドやスーパー銭湯も。

なお、休憩スペースの正しい過ごし方は、次の記事で詳しく解説しています。楽しみ方のコツを理解すれば、“ととのい”は完全制覇です。

外気浴の整い方のQ&A

Q&A

最後に、外気浴の整い方のQ&Aとして、よくある質問をまとめました。

外気浴しなくても大丈夫?

必ず外気浴を挟むことをおすすめします。休憩なしでサウナ・水風呂だけを交互に繰り返すのは非常に危ない行為です。

外気浴は何回がベストなの?

回数に決まりはありません。基本は「3セット」ですが、1~2セットで整うこともあれば、4~5セットでも整わないことがあります。満足感を優先すべきです。

外気浴は何分がベストなの?

分数にも縛りはありません。原則は「5~10分」とされますが、体調に合わせて延長・短縮すべきです。時計に惑わされず、当日の調子に合わせます。

初心者は何を意識して整うべき?

初めての方は「自分に合った整い方」を意識してみてください。いきなり「絶対に整ってやる」と自分を追い込まないようにしましょう。

熟練者は何を意識して整うべき?

慣れている方は「自分が整える整い方」を意識してみましょう。他人に合わせず、自分のペースを守るようにしてください。

内気浴でも問題はない?

内気浴でも十分に整えます。むしろ、季節によっては外だと暑すぎる・寒すぎるといったことがあるため、内気浴も併用したいところです。

外気浴で整わない原因は?

外気浴で十分に休んでいないことが、原因となりやすいです。体温が戻っていない状態で外気浴をやめると、“ととのい”にくくなります。

なお、外気浴全般のガイドを知りたい方は、外気浴ページもあわせてご覧いただけると幸いです。次のページでは、サウナーに役立つ情報を体系的に学べます。

まとめ

今回は、外気浴の正しい整い方ガイド、休み方・仕上げ方のコツ、Q&Aを解説しました。

外気浴では、正しい整い方が大切です。初めての温浴施設では、休み方・仕上げ方を気にしている暇もないかもしれませんが、やり方さえ誤らなければ、誰でも“ととのい”の達人になれます。

逆に、間違った整い方をすると温冷交代浴のリズムが崩れ、整えなくなることも……。だからこそ、ぜひ今回の記事を定期的に読み返しながら楽しんでみてください。

お忙しい中、最後までご覧いただきありがとうございました。では、ひとっととのい、いきましょう!

参考文献
  • 『医者が教えるサウナの教科書』加藤容崇/ダイヤモンド社
  • 『究極の「サウナフルネス」世界最高の教科書』カリタ・ハルユ/東洋経済新報社
  • 『サウナ語辞典』草彅洋平+AMAMI/誠文堂新光社
はるまる

本日もお疲れ様でした。当サイトはサウナを愛するすべての人を応援しています。サウナをもっと知りたい方は、ほかの記事も覗いてみてください!

ぴちどん

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サウナ・水風呂・外気浴という言葉を知りたい方、サウナの起源・発祥の地を学びたい方は、次の記事も一緒にチェックしてみませんか?

明日も頑張れますように!
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