ととのい体験談・ととのい博士の自主研究サウナコラム|施設レビュー

ととのい体験談・ととのい博士の自主研究サウナコラム|施設レビュー

サウナ界隈では、サウナで気持ち良くなることを「ととのう」と表現しがちです。しかし、ととのいという概念はどこかふわっとしており、具体的に言語化されていません。そこで、「言葉での表現が必要だ」と思った私は、ととのい体験談やととのい博士の立場から自主研究することにしました。

今回は「ととのい体験談・ととのい博士の自主研究サウナコラム」をテーマに、施設レビューとして初心者さん・常連さんが気になるQ&Aまでわかりやすく解説します。

当記事は、温泉ソムリエ×サウナ・スパ健康アドバイザー×世界26カ国訪問×ライター歴12年の筆者の経験や調査をもとにまとめています。記事末には、参考文献も掲載中です。

はるまる

数百件数千件のととのいの経験と検証をもとに言語化していきます。

ぴちどん

ただ「気持ち良い」だけではダメなんですか?

目次

ととのいは言語化できない感覚なのか

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ととのう感覚は、単に「サウナに入って気持ち良くなること」と言い換えることが可能です。ただし、人によって感じ方が変わるため、最適な表現は未だ存在しません。まずは、ととのいは言語化できない感覚なのかを考察します。

ととのいという言葉の謎
  • ととのいが言語化しにくい理由
  • ととのいにハマってしまう原因
  • ととのいのよくある表現

ととのいが言語化しにくい理由

ととのいが言語化しにくい理由は、主に4つあります。

  1. あくまでも一過性のものであるため
  2. 思考から感覚の世界へと切り替わるため
  3. 主観によって感じ方が変わってくるため
  4. 体験しないとわからないため

ととのいは、あくまでも一過性のもの。極限状態のサウナや水風呂を経て、全身に急激な安堵感が押し寄せることで「ととのった」と感じるわけですが、同時に思考から感覚の世界へと切り替わってしまうため、わざわざ言葉にしようとは思わないのです。

温冷交代浴によって一種の「ゾーンやトリップに至った状態」では、言語化などできません。

また、「独特の恍惚感・爽快感・脱力感・浮遊感・没入感がある」という具合に、人によって感じ方が変わってくるのも言葉で表現しにくい理由の1つ。人によっては、至福感や多幸感を口にすることもありますが、定義自体が人によってさまざまといえます。

何より、実際に体験しないとわからない……からこそ、伝わりにくいのかもしれません。

ととのいにハマってしまう原因

「一度体験するとやめられない」といわれるほどととのいにハマってしまう原因には、精神的かつ肉体的なメカニズムが関係しています。

「サウナ⇒水風呂⇒外気浴」の流れによって、自律神経が興奮状態(交感神経が優位の状態)から鎮静状態(副交感神経が優位の状態)へと強制的に切り替わると、急激な変化によって幸福感に関わる物質が分泌され、独特の快感として認識されるのです。

このとき、以下のような脳内物質が分泌されています。

  1. β-エンドルフィン:モルヒネに匹敵する鎮痛成分
  2. オキシトシン:心身の負担を緩和するホルモン
  3. セロトニン:心身の安定を維持するホルモン

以上、それぞれのホルモンの活躍により、身体は「もう一度味わいたい」と“沼っていく”のです。

ととのいのよくある表現

実際にととのいを体験した人は、次のような言葉で表現します。

  1. 「笑顔になってしまう」
  2. 「身体がとろける感覚に陥る」
  3. 「地面に沈んでいく感覚になる」
  4. 「宙に浮いている感覚になる」
  5. 「涙がこぼれてしまう」
  6. 「脳がクリアになる」
  7. 「無になる」

このように、単にととのうとはいっても無数の表現があるため、特定の言葉にしにくいのかもしれません。私もよく「ぐるぐるする」「ふわふわする」などとオノマトペ頼りで表現するものの、それが適切な表現なのかは未だにわかっていません。

一方で「思考が停止する」という点は共通しているため、「ととのい=何も考えなくていいまっさらな状態」と表現できそうです。

Z世代が使用する「エモい」や「チルい」など、「なんかよくわからないけどいい」という感情にも似ているかも。

ととのいを構成する3つの要素

ととのいは、医学的・科学的な要素、感覚的な要素、物理的な要素という3つの要素からなるものです。次に、ととのいを構成する3つの要素を考察します。

ととのいのメカニズムを分解
  • 医学的・科学的な要素
  • 心理的な要素
  • 物理的な要素

医学的・科学的な要素

ととのいは感覚的なものと勘違いしやすいものの、実際には明確な身体反応に基づいています。

身体の変化メカニズム
血管の拡張・収縮血流の改善により血圧や心拍数が急激に変化する
自律神経の切り替え交感神経から副交感神経が優位になる
脳内物質の分泌ディープリラックスな状態になる

サウナと水風呂を行き来するように温冷交代浴を行うと、血管が拡張と収縮を繰り返し、自律神経が半強制的に切り替わります。つまり、ととのうためには、血管の拡張・収縮と自律神経の切り替えが最も大切なのです。

これにより、その後の外気浴で交感神経から副交感神経が優位な状態へスイッチすることでβ-エンドルフィン・オキシトシン・セロトニンといった脳内物質が分泌され、「アドレナリンやドーパミンは残っているのにリラックスしている」という状態に至るわけです。

心理的な要素

ととのう条件として必要となる心理的な要素は、次の2つ。

  1. 安心感:落ち着ける環境
  2. 開放感:静かな空間

心理的には、落ち着ける環境による安心感と静かな空間による開放感があって、初めてととのえます。逆に、うるさく忙しないところではととのえないのが一般的です。

物理的な要素

ととのう条件として必要となる物理的な要素は、次の3つ。

  1. サウナ:80~100℃前後
  2. 水風呂:10~20℃前後
  3. 外気浴:15~25℃前後

物理的には、80~100℃前後のサウナと10~20℃前後の水風呂、15~25℃の外気浴がないと、ととのえないのが一般的です。逆に、温度や湿度の条件が噛み合うところなら初めてでもととのえます。

はるまる

ととのいのメカニズムがわかると言語化しやすいですよね。

ぴちどん

だんだんと「ととのうって何?」が鮮明になってきた気がします!

ととのいを体感するまでの段階

ととのいは、サウナ、水風呂、外気浴という3つの段階を経るものです。次の項目では、ととのいを体感するまでの段階を考察します。

ととのいのグラデーションを分解
  • サウナでの「負荷1」
  • 水風呂での「負荷2」
  • 外気浴での「解放」
  • ととのいの到来

サウナでの「負荷1」

サウナ-0

まずは、サウナで身体に負荷をかけます。

サウナの温熱刺激は、体温を上昇させ発汗を促進します。このとき、交感神経が優位になり、身体が緊張した状態になる……いわば、サウナはととのうための第一段階です。

サウナは、6~12分程度が目安です。

水風呂での「負荷2」

水風呂-0

さらに、水風呂で身体に負荷をかけます。

水風呂の冷却刺激は、体温を下降させ発汗を抑制します。そのとき、交感神経がより優位になり、身体がより緊張した状態になる……いわば、水風呂はととのうための第二段階です。

水風呂は、1~2分程度が目安です。

外気浴での「解放」

外気浴-0

サウナと水風呂で十分に身体に負荷をかけたら、いよいよ本番……外気浴の出番です。

外気浴は、いわば今までの極限状態から一気に解放される瞬間です。5~10分ほど休むことで、急激に弛緩した筋肉から、まるで重力に逆らうのをやめたかのように力が抜けていきます。

外気浴での「あ、来そう」という感覚が、ととのう合図となります。

ととのいの到来

「サウナ(6~12分)・水風呂(1~2分)・外気浴(5~10分)」を1セットとして、2~3回繰り返すと、最終的にととのいのピークが到来します。

  1. 雑念が消える
  2. 脳内の雑音が止まる
  3. ぼーっとする

こればかりは「ととのった状態」を指す表現があまり存在しないため、曖昧な言葉にはなってしまうものの、すべての思考がストップして極限までリラックスできれば「ととのっている状態」といって良いでしょう。

なお、コンディションが悪くてととのえない場合は、無理禁物です。

ととのうことに固執すると事故につながりかねないため、まずは、自分の体調と相談しながら挑戦してみてはいかがでしょうか。

はるまる

ととのいのグラデーションがわかるとさらに言語化しやすくなります。

ぴちどん

「ととのう=働き詰めの脳を休ませるためのバカンス」と考えれば明快ですよね!

みんなのととのい体験談からの言語化

ととのい体験談の情報から、ととのいの図鑑を作成しました。図鑑を眺めれば、ととのいの正体も見えてくるはずです。ここからは、みんなのととのい体験談からの言語化を整理します。

ととのいの図鑑
  • 図鑑No.1~10
  • 図鑑No.11~20
  • 図鑑No.21~30

現在、ととのい図鑑では、サウナーの方々にインタビュー(オンライン取材)を行い、言語化されたととのいを集めた唯一無二のデータベースを構築中です。

今後、アマサウナーからプロサウナーまで、色んなととのいの形を記事にしていきます。

ととのい体験談の記事は、次のリンクから。

私のととのい博士としての言語化

ととのい博士の知見から、ととのいの共通点を分析しました。共通点を眺めれば、よりととのいの正体も見えてくるはずです。ここでは、私のととのい博士としての言語化を整理します。

ととのいの共通点
  • ととのえている人の共通点
  • ととのえない人の共通点

ととのえている人の共通点

ととのえている人の共通点は、以下の通りです。

  1. サウナでしっかりと温まる
  2. 水風呂でしっかりと冷ます
  3. 外気浴でしっかりと休む
  4. 無理をしない

以上のように、いつもととのえている人がやっていることは至ってシンプルです。前述の通り、サウナ・水風呂・外気浴をしっかりとやっている人ほどととのえることがわかっています。

一方、無理をすればととのえないこともあるため、柔軟な対応が求められます。

ととのえない人の共通点

ととのえていない人の共通点は、以下の通りです。

  1. サウナでしっかりと温まらない
  2. 水風呂でしっかりと冷まさない
  3. 外気浴でしっかりと休まない
  4. 無理をする

以上のように、いつもととのえていない人がやっていることも至ってシンプルです。前述の通り、サウナ・水風呂・外気浴をしっかりとやっていない人ほどととのえないことがわかっています。

一方、無理をしなければととのえることもあるため、柔軟な対応が求められます。

ととのい博士の記事は、次のリンクから。

サウナの読み物のQ&A

Q&A-0

最後に、サウナの読み物のQ&Aとして、よくある質問をまとめました。

ととのうってどういう状態なの?

サウナでのととのいは、温冷刺激による自律神経の切り替えにより、半強制的に思考停止した状態を作り出し、極限までリラックスすることをいいます。もともとは、サウナ愛好家の濡れ頭巾ちゃん氏が、サウナで気持ち良くなることを「ととのう」と表現したのが始まりです。

定期的にととのわなくなるのはなぜ?

温冷交代浴の刺激に慣れることで、ととのえなくなることがあります。また、当日の調子によってもととのえなくなることは往々にしてあるため、無理にととのおうとしないことが大切です。

毎回ととのうことはできるもの?

温浴施設の条件が自分に適合していれば、何回でもととのえます。一方で、仕事・勉強・恋愛での出来事が邪念となって集中できない状況だと、ととのえなくなることも少なくありません。サウナ施設の設定が合わず、ととのえないという方も多いです。

なお、コラム全般の情報を知りたい方は、コラムページもあわせてご覧いただけると幸いです。次のページでは、サウナーさんに役立つ情報を体系的に学べます。

まとめ

今回は、ととのい体験談・ととのい博士の自主研究サウナコラム、施設レビューとしてのQ&Aを解説しました。

「サウナでととのう」という言葉を耳にするようになって久しい一方、未だにバシッと表現するフレーズは見つかっていないのが現状です。だからこそ、私はみなさんと一緒にととのいという曖昧なワードを言語化し、よりたくさんの人にサウナの気持ち良さを知ってもらいたいと思っています。

抽象的な言葉から、わかりやすい表現に嚙み砕いて表現すれば、「サウナを学んでみたい」という方もまだまだいるのではないかと思うわけです。それが、このサウナ業界をさらに発展させる力になると信じています。サウナを愛する者同士、ぜひととのい図鑑ならではの言語化にご期待ください。

お忙しい中、最後までご覧いただきありがとうございました。では、ひとっととのい、いきましょう!

参考文献
  • 『今すぐ行きたい!北海道のサウナ』小野寺淳子・新目七恵・石黒正之・タカマツミキ/北海道新聞社
  • 『GO! SAUNA & SPA GUIDE【首都圏+全国編】』朝日新聞出版
  • 『GO! SAUNA & SPA GUIDE【関西+全国編】』朝日新聞出版
  • 『LAST PARADISE 死ぬまでに行きたい日本のサウナ』TTNE/A-Works
はるまる

本日もお疲れ様でした。当メディアはサウナを愛するすべての人を応援しています。サウナをもっと知りたい方は、ほかの記事も覗いてみてください!

ぴちどん

ちょっとでも学びがあったら、ぜひSNSで共有してもらえると嬉しいです。ではまた、次の記事でお会いしましょう!

なお、サウナ・水風呂・外気浴の整い方や入り方・安全性や危険性、マナーや礼儀作法・マナー違反や迷惑行為、サウナグッズの服装や持ち物・選び方や使い方、全国・地方でおすすめの人気・有名サウナランキングが気になる方は、次の記事を読んでみませんか?

※本記事は、温泉ソムリエ&サウナ・スパ健康アドバイザーの資格を持つ筆者による「健康情報の一般的な解説」であり、診断や治療を目的としたものではございません。体調に不安のある方は、まず専門医にご相談を。

明日も頑張れますように!
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